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中学入試問題分析

最新の学校別中学入試問題(算数)の難易度、出題傾向、教科別合格点の目安などをご紹介します。また、「入試問題研究所」作成の教材や著作、小冊子の内容をご紹介しています。

 以前、中学受験:社会のある書籍の帯で次のような記述を見つけたことがあります。

 中学受験の受験科目において"社会"は、関西の一部校以外必須であり、しかもほとんどの場合、国算理と同様の配点です。

 これは「書籍の内容」として紹介されていた文章の一部ですが、本当に著書の中に書かれていたものか、あるいは編集者による紹介記事なのかは不明です。しかしながら、記載内容は事実と大きく異なります。
 たとえば、弊社で教材の分析対象としている中学校は首都圏の国立・私立中学校を中心に100校ほどですが、そのうちで国算理社の4教科を均等配点としている私立学校は、市川中、神奈川大学附属中(A,B)、慶応普通部、鴎友学園中、鎌倉女学院中、頌栄女子学院中、女子学院中、横浜共立学園中(A)くらいのものです。国立大学の附属中は均等配点ですが、これ以外の大部分の私立中学校は算国重視の傾斜配点を採用しています。

 これはあまりにも極端な例ですが、中学受験情報の中にはそれぞれの立場(塾、学校、家庭教師、本の著者・出版社など)に都合がよいように情報を操作するケースが少なくありません。
受験生をお持ちのご家庭としてはそれらの情報の真偽や正確さを見抜くことが必要です。
 たとえば、塾から『志望校の過去問は11月までは絶対にやらせないでください。手をつけてしまうと、正確なデータを取れなくなり、志望校の選択に関する的確なアドバイスができなくなります。』、『○○中の入試問題は△△中の入試問題と似ていますから、△△中の対策講座を取りましょう。』などといった働きかけがあったときに、それを鵜呑みにしますか。これに従って、受験に失敗しても塾は責任を取ってくれませんよ。
 あるいは、受験生にとって重要なデータである「過去問の合格最低点」に関して、市販本のデータと学校のHPのデータが同じだった場合、それを信じますか。あるいは異なっていた場合、どちらを信じますか。

 現在の学力、得意教科・不得意教科、志望校などはそれぞれの子供によって異なります。したがって、さまざまな受験情報の中から、お子さんに必要な情報を選び、入試までの貴重な日々の受験スケジュールを策定するのはご家庭(親)がすべきことです。お子さんにとって無理、無駄の最も少ない方法で受験勉強をし、志望校合格を勝ち取りましょう。
 

 弊社作成・販売教材や添削指導の内容の詳細、価格等は「入試問題研究所」(左下にリンク)のホームページをご覧ください。
 「入試問題研究所」では学校別中学入試対策プリントの作成、販売を開始して14年になります。その間、延べ8000人以上の受験生にご利用いただきました。また、毎年10件ほど、プロ家庭教師や個別指導塾からご注文もいただいています。


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 「捨て問」という言葉をお聞きになったことがあると思います。難問で、手をつける必要のない問題のことです。算数の入試ではほとんどの学校で「捨て問」としてよい問題が2~3問、出題されます。そのような問題が出題されることを前提として、算数の入試では満点を目指すのではなく、捨て問を除いた85点分の答案を作成し、計算問題の検算や文章題の解き直しをすることによって、70点~75点の得点を目指す。これが算数の入試でのベストの取り組み方です。
 実際の入試結果をもとに具体的に説明しましょう。
 下のデータは数年前の『本郷中(1回)』の入試問題分析の一部です。ここで、C表示は問題の難易度を示しています(弊社作成の「学校別」過去問分析表では各問題にA~Cの難易度を表示しています)。さらに、そのあとに(△%)と書いていますが、これは学校から提供されたデータをもとにその問題の正答率を計算し、書き加えたものです。C表示の問題だけ抜き出し、学校提供の元データを書くと次のようになります。

 問2(5) 場合の数 C (6%)  正解者数は35人(受験者566人)
 問3(2) 点の移動 C (8%)  正解者数は47人
 問5(3) 点の移動 C (13%)  正解者数は75人
 問6(2) 立体図形 C (11%)  正解者数は61人
   (3) 立体図形 C (0%)  正解者数は0人

 いかがでしょうか。受験生のうちの10人に1人くらいしか正解できない問題が4問、さらに、566人の受験生のうちの1人も正解できなかった問題が1問ありました。程度の差はありますが、このように受験生のうちのわずかしか正解しないような問題を数題出題するのが、大半の学校の算数問題の特徴です。
 この試験でこれらC表示の問題に捕まって時間を使いすぎ、計算問題の検算などができなかった生徒がとても多かったことが、問1(1)の計算問題の正答率(68%)の低さからも推測されます。C表示の問題を飛ばして、計算問題の検算や一行問題の見直しをする時間を確保すれば、5点~10点の得点増が見込まれたことでしょう。

 学校別「過去問分析表」でC表示の問題を「捨て問」と考えてかまいません。学校により、C表示の問題を多く出す学校やほとんど出さない学校もあります。また、C表示問題を後半の大問で多く出す学校や、前半の一行問題の中で出題する学校など、学校によってはっきりした傾向が見られます。これらを事前にしっかり把握し、また、過去問をこなしていく中で確認し、時間配分の練習をしっかりすることが、「算数」の志望校対策としてとても重要なことです。


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 各学校の中学入試で出題される問題の大半が既に他校または自校で出題された問題の類題です。そこで各校では入試問題にオリジナル色を出すためにいろいろな工夫をしていますが、そのうちの1つとして「算数の時事問題」を取り入れることがよくあります。
 具体例を紹介しましょう。
 次の問題は2014年12月3日にこのブログに載せたものです。

問題 2015年は首都圏の中学入試が解禁となる2月1日が日曜日で、プロテスタント校の多くが入試日を変更します。2016年以降で、2月1日が日曜日となる最初の年は西暦何年ですか。

 2015年は中学入試でいわゆる《サンデーショック》と呼ばれる重要な年でしたので、これを題材とする問題が実際の入試でも出題されると予想したところ、この年の入試では雙葉中など、いつくかの学校でこの問題のそっくり問題が実際に出題されました。

 また、ここ数年の大きなテーマとして消費税率の変更問題があり、これに関する問題も渋谷渋谷中、早稲田中、栄光学園中、芝工柏中、鴎友学園女子中など多くの学校で出題されています。

 最近のTVコマーシャルではあまり見かけなくなりましたが、ときどき、「おにぎり型の掃除ロボット」のTVコマーシャルが流れていますね。これを見て、算数入試の題材とする学校があると予想し、弊社では数年前の「追加予想問題」に関連問題を作成し、載せておいたのですが、翌年の学習院中等科入試でそっくり問題が出題されるということもありました。

 他にも、入試がおこなわれる年(おもに西暦)にちなんだ問題も毎年、多くの学校で出題されます。また、急に多くの学校で出題されるようになった問題や他校で出題されたオリジナル問題(良問)で、類題を作成しやすい問題も次年度の中学受験生にとっては要注意です。他校で類題が出題されることもたびたびあります(首都圏の難関校の受験生にとっては、灘中など近畿圏の難関校の入試問題も見ておきたいものです)。


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 前回、私立中学校では教師の転勤などはなく、多くの教師の共同作業で入試問題を作成しているので、入試問題の質が保たれ、「出題傾向」が見られるという趣旨のことを、具体例を紹介しながら書きました。
 今回はその例外について書きたいと思います。

① 中学部を設立して間がない学校。このような学校では、それまでに出題していない問題を翌年の入試問題として意図的に採用するケースが多く見られます。例えば、設立して数年の学校で、今までに行われた入試で「ニュートン算」の出題がなかった場合、次の入試で出題される可能性が十分あるということです。
 以前の中央大附属中、中央大附属横浜中、早稲田高等学院中などにその傾向が見られました。

② 入試における難易度が大きく変化し、それに伴って、入試問題の難易度を変えたケース。これには、出題傾向や形式は変えずに問題の難易度だけやさしく、あるいは難しくしたケースと、出題傾向や形式を変えたケースの両方あります。
 武蔵中、巣鴨中、渋谷渋谷中、成城中、東京女学館中などにその傾向が見られました。

③ 学校の出題方針の変更に伴って、出題形式等を変えるケース。
この場合には、秋の学校説明会や学校のHPなどで事前に告知されます。

 ここで挙げたようなケースの学校では「出題傾向」が参考にならなかったり、古い年度の過去問をやる必要がなかったりします。逆に言えば、このようなケースに当てはまらない学校の入試対策としては、その学校の過去問の古いものからたくさん取り組むのがベストの対策となります。「傾向が似ている学校の入試問題・・・」などに手をつける必要はありません。


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 この業界で長く仕事をしていますが、「入試問題の作り方」に関して当事者から直接聞いたのは一度だけです。
それについてご紹介しましょう。
 もう10年以上前のことですが、都内北部の誰でも知っている中高一貫校での『塾・出版社対象入試説明会』の際に、算数の作成責任者の発言です。

 本校では中学、高校の数学教員全員が夏休み頃までに問題をいくつか作成し、それらを持ち寄って、採用する問題を数か月かけて吟味します。

 およそ、このような内容でした。中には入試問題の作成を外部委託する学校もあるなどという話も聞きますが、そんなことを公表する学校はありませんので、真相はわかりません。しかし、そのような学校があったとしてもごく少数で、大半の学校が自校で上記のような作成方法を採っているのではないでしょうか。

 ≪ここから導き出されること≫
 公立の中学校や高校では規則で長期にわたって1か所に勤務することはできず、「転勤」が必ずありますが、私立中学校、高校ではそのようなことはありません。したがって、毎年同じ教師集団によって入試問題が作成される。
 それゆえに、入試問題の質が保たれ、また、「出題傾向」といったものが見られる。


 ただし、これについては『例外』があります。大切なことで、受験生および親御さんにはぜひ知っておいていただきたいことですので改めて書きます。


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  • Author: 入試問題研究所
  • 『入試問題研究所』作成教材、データなどの一部を紹介します。

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